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心理学

自己愛が肥大化した全能感の持ち主

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神秘体験が、教祖との融合や一体感をさらに促進する。一人一人が自己愛が肥大した全能感の持ち主になっている。その分、これらの体験や信仰を共有しない人々を過小評価したり、時には攻撃的、迫害的な対象として体験する度合いが高まっていく。

テレパシーや霊媒、ある種の薬物、自己啓発と称する音楽、腹想によって、さまざまな神秘的体験をつくり出すシステムや仕組みが提供され、彼らの神秘主義的な自己陶酔を集団的に共有する場が設定される。彼らは、この神秘的体験の中で、それぞれが自己陶酔の全能感に浸り、ある種の自己愛の高揚を体験する。

ナチスの場合にも、べルリン・オリンピックの「民族の祭典」に代表されるように、音楽、あらゆる手法をこらしてこの種の集団的な自己愛の高揚をつくり出したが、現代のマスメディア社会には、大衆をこの方向に操作する意図があれば、容易に大きな影響力をふるう仕組みができ上がっている。

米国社会で注目された社会的背景がある

自己愛パーソナリティが米国社会で注目された社会的背景がある。社会心理学者のラッシュが自己愛の時代を著したが、彼は、コフートやカーンバーグらの精神分析学者の自己愛パーソナリティの研究を手がかりにして、自己愛人間の観点からべトナム戦争以後の現代米国の社会心理を描き出した。

一つの好例は、一九九四年のJリーグブームである。わずか半年くらいで多くの人々が熱烈なJリーグファンになり、それまで会ったことも見たこともないような外国人選手に熱狂し、まるで十年の知己のように取り入れてあれこれと話題にする。一九九四年はJリーグ、一九九五年はオウム真理教の年であった。

ラッシュと私のモラトリアム人間論は、きわめて共通の考察を含んでいるが、モラトリアム人間論をさらに発展させて自己愛人間論を展開している。自己愛はどの時代のどんな人間にも欠くことのできない精神機能である。それは、人間が自分を愛し、人生を楽しみ、あらゆる生活行動の活力源をなしている。

-心理学

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