雑学まとめ

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心理学

自分が病気だという思い込み

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あの追突事故では軽いむちうち損傷になったのは確かかもしれない。しかし、それに頸椎捻挫程度で、どう考えてもそれ以上脳に後遺症を残すほどの衝撃が加わったとは思えない。MRIを撮っても所見はないんです。脳波にも別に異常はないんですと医師たちはとうとう加害者のトラック会社の側では、これは詐病ではないか、つまり病気をよそおっているのではないかという疑いを抱いてその鑑定を申請した。

R氏はいままで何度も脳外科や神経内科で診断を受けているのだが、「どうしてR氏にこんな重症の下肢の麻痺が起こっているのか、私たちにはよくわからないのです」と言う。「本当に足がきかないのでしょうか、歩けないのでしょうか」という率直な疑問を出す医師もいる。

R氏本人に会ってみると、とてもそんなふうには思えない。痛々しくて、一生懸命努力をしているんだけど、足がきかないように見える。やがて精神科の診察を受け、面接調査の中で、R氏が事故の衝撃を契機に足がきかなくなったのは確かなのだが、その原因はどうやら脳そのものの器質的な損傷によるものではなく、心理的な衝撃ないしはストレスによるものだというふうに精神科医たちは診断するようになった。

本人の身体があるドラマを演じてしまう場合がある

故意に意図的に病気のふりをするのが許病である。それに対して、周りから見ると許病のように見える場合もあるが、本人はまったく無意識に、その本人の身体があるドラマを演じてしまう場合がある。

「じゃあやっばりR氏は仮病だったんですかね」とナースたちは言う。しかし、必ずしもそうとは言えない。本人は本当に足がきかなくなったと思い込んでいる。むしろそれは無意識で、このような症状をつくり出していると言ったほうが適切である。

ここでは、彼の身体が不幸な被害者、事故のために生まれもつかぬ身体的なハンディキャップの持ち主になってしまった悲劇の人を演じているのだ。加害者の側から見ると、そんな悲劇の人どころか、彼は多額の賠償金を要求しているのだった。

-心理学

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