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心理学

主観と客観の自我の分裂はフロイトが最初に発見したものだった

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C子さんには人一倍厳しく、自分は部長なんだという態度を絶えずとっていないではいられない。現実のあの不器用さをいつも世話しているのは私なのに。でも、私は決してそれを世話する看護婦でも下女でもないわとC子さんは思う。それでもC子さんは、B部長についてグチったり、文句を言いながらも、どこか心の片隅で、とにかくこれだけ一流の学者を世話している、私がいなきややっていけないんだという自負心があるので、何とか我慢している。

C子さんがいなかったら、B部長は一人の社会人としては、仕事もほかの研究者との連絡もうまくできないはずだ。本当は母親に抱えられた、夢を見ている子供のような面を持っている。しかし、その現実を母親役のC子さんに突きつけられることは絶対許せない。

また、その自負心にB部長も乗っかっている。とにかく近くにいる人から見ると、あまりにもB部長のBと実像の格差は大きすぎて、どうにもその矛盾についていけない。しかし、B部長にしてみると、一つ一つに自分の理屈がついている。

主観と客観の自我の分裂は

主観と客観の自我の分裂はフロイトが最初に発見したものだ。現実のほうに向いている自分と、自分に都合のよい空想や主観の中での思い込みをっくり出す自分とがいて、前者を「現実自我」、後者を「快楽自我」と呼んだ。

主観と客観があまりにも大きく隔たり、自己矛盾している心の状態を自我の分裂と言う。現実のほうを向いている自分と、主観の中での、理屈や空想の世界を向いている自分の間には、普通の人だったらある程度の調和が保たれているのだが、B部長の場合、そのギャップがとても大きくて矛盾したままである。

人間にはだれにもこのような現実の自我と快楽の自我の矛盾が併存している。しかし、普通の人はその矛盾に気づいている。その矛盾に気づかなくなって、しかも、空想的な快楽の自我のほうが現実の自分よりも大きくなって現実の自分を支配するようになると、性格の病理が起こってくるとフロイトは考えたのだった。

-心理学

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