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宇宙

スコット・カーペンターが地球を二周した

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五月二十四日、スコット・カーペンターが地球を二周した。この時、カーペンターは幾つかの判断ミス、操作ミスを重ねて、目標地点から四百キロも離れた通信連絡範囲外に着水し、一時間ほど海を漂った後に無事収容された。それから十月三日にウォルター・シラーが地球を六周し、翌六三年の五月十五日、ゴードン・クーパーが、マーキュリー計画の最後の宇宙飛行士として飛び立った。

地球軌道飛行において、アメリカはついにソ連に追いつけなかった。マーキュリー計画の第三番目の宇宙飛行士ジョン・グレンは、一九六二年二月二十日、アメリカ人として初めて地球周回軌道に乗り、地球を三周して帰還した。飛行時間は四時間五十五分だった。

クーパーの飛行時間は三十四時間十九分に及び、地球を二十二周した。ボストーク2号から二十カ月以上遅れて、アメリカはようやくチトフの記録を追い抜いたのだった。だがクーパーがチトフの記録を超えたからといって、アメリカがソ連に追いついたことにはならなかった。まだ追いついていなかった。

アメリカはソ連に追いつくことができぬまま

アメリカはソ連に追いつくことができぬまま、五十五カ月の歳月と四億ドル以上の経費を投入したマーキュリー計画の終了を宣言した。それはアメリカの宇宙開発の歴史において、最も苦悩に満ちた、最も屈辱的な五十五カ月だったといえるかもしれない。

彼らは最も近いときで五キロ以内に接近し、あたかもランデブーを楽しむかのように三日間宇宙に滞在した。そして同じ日にソ連領土内に着陸するという離れ業をやってのけた。クーパーの飛行から一カ月後、ソ連はバレリー・ビョコフスキー宇宙行士を乗せたポストーク5号を打ち上げ、二日後に最初の女性宇宙飛行士バレンチナ・テレシュコワを乗せたボストーク6号を打ち上げた。

アメリカとソ連の苛烈な宇宙競争の背景には、両国の冷戦という政治状況があった。いみじくもリンドン・ジョンソンは「宇宙の高地、を支配する者は、世界を支配する」といったが、それはまたケネディにもフルシチョフにも共通する認識だったようだ。

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