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心理学

スカーレットオハラの自己愛

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自分本位の思い込みや幻想を追い求める傾向が強い。そして、何でも自分に都合よく事態を解釈してしまう。こうなると、いよいよ本格的な自己愛パーソナリティである。何度対象喪失の悲哀を味わっても、そこから立ち直って、希望と信念を失わない。そのたくましい彼女の強さが、「風と共に」の映画を不朽のものにしたのは確かである。たしかに、あんなふうにどんな逆境にもめげることなく、心の傷つきを乗り越えていくたくましさがほしいなあとだれもが思う。

だれにもおなじみの映画「風と共に去りぬ」に登場するこのタイプの自己愛パーソナリティの代表が、スカーレット・オハラである。人々の心を魅惑する彼女のその魅力は、飽くことのない彼女の自信と意志の強さだった。

彼女はみんなの英雄ヒロインである。北戦争の混乱と荒廃の最中で生き抜くスカーレット・オハラの情熱の半生。高く、勝気な自我の強いスカーレット・オハラは米国の人々の理想像であった。その彼女がどんなに自分本位の思い込みで生きているかは、この映画のラストの十分間に劇的に描き出される。

自分の都合のいいように

自分の都合のいいように、自分の自己愛が満たされるように相手の気持ちを解釈し、自分本位の幻想を抱いて、それを活力にしていた。たしかにこのアシュレーに対する幻想的な自己愛が、彼女の強さの源泉であり、南北戦争の苦難を乗り越える心の支えになっていた。

自分の愛する従妹メラニーの臨終シーン。自分が最初好きになったアシュレーは、自分の従妹のメラニーと結婚して愛し合っていた。そのメラニーが病気で亡くなる臨終の瞬間まで、アシュレーが本当はメラニーよりも自分のことを愛していると思い込んでいる。

そして従妹メラニーに死が訪れた。ところが、こともあろうにスカーレットは臨終の場面で、妻の死を悲しんでいるアシュレーをかき抱き、彼を口説き始める。アシュレーを慰めながら、「でも、私がそばにいてあげるから」と言う。しかしスカーレットは、ここでアシュレーが、妻メラニーの死にうちひしがれて、「彼女なしでは生きていけない、彼女とともにすべてが去ってしまった」と語るのを聞いて、アシュレーが本当に愛していたのは自分ではなくメラニーであったことを悟る。

-心理学

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