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心理学

創造的欲求は文明公害時代に無条件に肯定することはできない

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一般に本性とみられている働く衝動、創造的欲求等々すら、この文明公害時代に、無条件に肯定することはできなくなっています。「富をうるために働くんだ」はもちろん、「働きたいから働くんだ」という気持も、批判の余地がでてきています。働く動機づけが、人類全体の現在および未来にとっての意味に求められないかぎり、今後の産業公害等をチェックし、人類社会が自らの道を自己統制していくことはできないでしょう。

たんに窮屈なタテマエからでなく、意味ある仕事に没入できるとすれば、それは開かれた共同意識の育ちと不可分のもの。資本主義の初期には、むしろ利己的な欲望や競争心によって、ともかく好きなように働くことが、社会を発展させてきたかにみえます。しかし生産が発達した現在では、利己心と自由競争は、むしろ差別、闘争、ひいては戦争にまでつらなる原理だといわなければなりません。

実は、社会の矛盾に立ち向かう社会運動も、たんにモノトリ本能や、反対闘争でなく、しだいに人類全体の立場に立っていかなければ、運動自体が、公害をうみ出すようなことになるかもしれない。

客観性、普遍性をそれなりに尊重しつつ

客観性、普遍性をそれなりに尊重しつつ、主体的、個別的な、一回かぎりの体験をとらえていこうとする姿勢です。そういう意味では、芸術との接点にもなってくる。自由な欲望追求の資本主義経済がいきづまるのと同じく、我執を前提とした闘争や、力には力をの論理によって、民衆の社会を築きあげていくといった発想だけでは、個人的にも社会的にもいきづまりができてしまうでしょう。

民衆のための偉大な闘争が、自己をこえた人々の忍耐強い、つねに民衆全体に日を向けた活動によって実を結んできたと思いたい。資本主義の興隆から社会主義闘争を通じて支配してきた力の原理は、今日なお多くの矛盾を止揚するやむをえない道ではあります。しかし、それが少しずつでも、人類全体の立場に立った無私の活動にところをゆずっていかないかぎり、人間回復の原点は見失われるのではないでしょうか。

-心理学

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