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医療

老夫婦の愛が強すぎたために起こった夜の事件

投稿日:2015年4月5日 更新日:

妻は毎日欠かさず見舞いにくる。70歳になる老人が胃潰瘍でP病院に入院してきた。それも、たかが胃潰瘍の夫のトイレにまでついていく献身ぶりである。一時も離れているのがツライ、といったふうなのである。帰り際、決まって2人は何度も顔を見合わせ、せつなそうに溜め息をつく。

2週間ほどたって、老妻が胃痛を訴え出した。検査しても異常は見当たらない。そのうちに今度は頭痛が、ヒザがと、とっかえひっかえ症状を変えてくる。老妻は必死の眼差しで医者を見つめるのだ。どうやら、どうしても夫と一緒にいたいらしい。

かたときも離れたくない夫婦愛にほだされ、とうとう病院側も検査入院という名目でOKすることにした。なんとか病気にかこつけて入院したいのだろう。2人はようやく水入らず(?)の入院生活を始めることになった。

夜の巡回の際、彼女が老夫婦の部屋をのぞくと、ドア寄りの妻のベッドがカラ。トイレにでも行ったのかなと、なに気なく隣のべッドを見て仰天!なんとおジイさんのベッドの布団がこんもり膨らんで、もそもそ動いているではないか。入院してまでそうしたいほど仲がいい?カップルに、ほほえましいというよりは、正直ちょっとばかり気味が悪いナースたちであった。

病室のおたがいさまにはご用心

耳鼻科で有名なF大学病院に入院。同室のW氏50歳は、何やら耳の炎症で入院して1週間目だという。10年来、慢性の蓄濃症に悩まされていたT氏が、意を決して手術をすることにした。

礼儀正しく律儀な性格のT氏、病気のため自分がイビキをかくことを、言っておかなければと、W氏に、ご迷惑をおかけしますが、と挨拶をした。W氏は快く、いえ、おたがいさまですからと、応じてくれたが。その夜、なんとイビキをかいたのはW氏のほうであった。T氏は眠ろうにも眠れぬまま、夜はふけていった。

後で知った話では、W氏の片耳は病気のためほとんど聞こえないとのこと。巡回の看護婦のよく眠れました?という質問に、T氏が答えるより早く、よく寝ていましたよね、Tさんと、隣のW氏の声。それならわざわざ気をつかうことはなかった、とT氏は思った。

そもそも耳のよし悪しに関わらず、自分のイビキは自分は気づかないものだ。と、すれば明らかにご迷惑をおけしているのは・・。

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