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医療

世代間伝達虐待とは?そのメカニズムは?

投稿日:2018年8月21日 更新日:

世代間伝達虐待は、親に虐待を受けていた子供が親になり、その親の子供を虐待してしまうという症例である。親の愛情をたっぷり受けて育った人は、この現象を不思議に思うかもしれないが、これには色々な原因があると考えられている。

虐待されて育った子が、我が子に虐待することを虐待の世代間伝達というが、何故、このようなことが起こってしまうのだろうか。

世代間伝達虐待は、虐待連鎖、チェーン現象、世代間伝承などとも言われるが、子ども、つまり次の世代に虐待を伝達する傾向をさす。

世代間伝達虐待を受けて育った子が親になり、自覚のないまま親と同じようになりたいという心理が働くと、専門家は指摘している。

これには、無意識の力が大きく影響するという。これは同一化と呼ばれる。

苦しさを知っているのだから、そのぶん自分の子どもには愛情を注げばいいのにと思うかもしれないが、そう簡単にはいかない。

人間というのは頭で考えた通りにはいかない。もちろん、虐待を受けた人でも、立派に子育てしている人もいるのだが、そうでない人も多い。

成長するにつれて自分自身で行動するようになると、そこに親子の葛藤が生まれる。自らの受けた傷を癒そうとする無意識の働きがでてしまう。

親との同一化につながる

当然のことだが、子どもはそれを全面的に満たすことはできない。親が満たしてくれなかった依存欲求を子どもに向けてしまうこの病気は深刻である。

親との同一化につながるとする解釈があるが、無意識のうちにわき出るからだとする解釈がある。親への依存欲求が満たされず、否定されたことで自己イメージを傷つけられている。

自分を虐待した親と同じ強い人間になりたいという感情がそうさせるのかもしれない。親になると、自覚のないままに子どもに依存しようとする。

親から殴られているのに、その裏側で憧れのような気持ちが生じていることがある。親を理想化しているのだ。

普通は、冷たく扱われたり、暴力を振るわれれば、嫌悪や憎しみ、恐怖を抱くが、それでも親を理想化しているというから、なかなか信じがたい。しかし実際、そういう心理が働いているとされているのだ。

本人自身も気づいていない。知らず知らずのうちに虐待へと駆り立てられてしまう。もちろん、本人は自覚していない。そのような思いは無意識の中に封じ込められているのだが、子供を持ったときに、封じられていたその思いが、開放されてしまうのである。

-医療

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