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心理学

モ・ベター・ブルースという悲劇映画

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自己愛パーソナリティの悲劇ー映画「モ・ベター・ブルース」。才能はあるのに、このように自己中心的で、そのためにみんなから愛想を尽かされてしまう自己愛パーソナリティの悲劇を描いた映画に「モ・べター・ブルース」(黒人映画監督として人気の高いスパイク・リーの作品)がある。

幼いときから両親の期待を一身に担って育つ。近所の子供たちが野球をしようと誘いに来ても、トランペットの練習中はみんなと遊ぶことも許されない。「あんな連中と遊んだらごろつきに育つだけだ」とママは言って、子供たちを追い払い、子供自身も自分特別な天才なんだと思い込んでトランペットの練習に熱中する。

この映画は、映画をつくる作者が、自己愛パーソナリティという概念を知っていてつくったのではないかと思う。それほどに見事な自己愛パーソナリティのジャズのトランペッター、プリーク(デンゼル・ワシントンが演ずる)が登場する。

自己愛パーソナリティの人物は、人に対して本当の意味での愛情と共感、思いやりを欠いている。だれのことも自分の道具、手段としか思っていない。プリークの場合、彼のことを心から愛し、尽くしてくれる恋人のインディゴがいる。

二人の人格を認めていないことが次第に暴露

やがて青年になって、いま売出し中のトランペッターになくなるが、彼はトランペットを吹くことに没頭していて、世の中のこと、現実のことにはいまひとつ関心がない。彼がどんなふうに自分のことしか考えていないかをありありと示すのは、その女性とのつき合い方である。

なんと二人にまったく同じ赤いドレスを贈って、同じドレスを着た二人の恋人が鉢合わせをしても、プリークは言い訳もできない。もっとひどい場面もある。二人のガールフレンドそれぞれとセックスをしている最中に、相手の名前を間違えて呼んでしまう。クラークにインディゴと言い、インデイゴにクラークと言う。

インディゴがいるにもかかわらず、彼を利用しようとして近づくジャズシンガーのクラークに言い寄られると、その誘惑に乗ってしまう。こうして二人のガールフレンドを持つことになるが、プリークが本当の意味で二人の人格を認めていないことが次第に暴露される。結局は二人の女性に愛想を尽かされてしまうのだが、このような人とのかかわりはまさに自己愛パーソナリティの典型的な姿である。

-心理学

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