雑学まとめ

当サイトでは、明日すぐに友達に話したくなるような、あらゆる情報を紹介しています。

医療

麻薬の払い出しのオキテ

投稿日:2015年5月28日 更新日:

払い出しとは、入院病棟用に薬剤を一定量ストックしておくために、定期的に薬剤部から出庫してもらうことをいう。新人看護婦のA美さんがはじめて薬剤部へ行くことになった。しかも、その用事は内科の末期ガン患者のための麻薬の払い出しである。

A美さんが記録をチェックし、一点ずつ点呼しながら、先輩の薬剤師S子さんの手から受け取っているとき、過って麻薬のアンプル(注射ビン)を箱ごと落としてしまったのである。A美さんが、「すぐに片づけなくっちゃ」と、あわてて拾おうとすると、「動かないでッ」と、思いきりS子さんに叱り飛ばされた。すぐに箱を拾い上げるS子さん。さいわいというべきか、箱から飛び出して割れたアンプルは2コ。

と、びっくりした瞬間、A美さんの左目からコンタクトレンズがポロッと麻薬液の中に。そして、流れた液を静かにティッシュペーパーで吸い取っているではないか。そうとは知らず、S子さんはそっとアンプルをつまみ上げ、ビニール袋の中へ。

「あの、その中に、コンタクトレンズが落ちたんですけどLA美さんが恐る恐る言うと、エッ、まあ、そう。でもムリね。麻薬まみれだもの」S子さんは悲しげにそう答えた。呆然とつっ立っているA美さんに、S子さんは溜め息混じりにつぶやく。これから踏まなければならない、おそろしく面倒な手続きに、早くもウンザリしているようだ。

麻薬の使用量は

麻薬の使用量は、厚生省の管理のもと厳しくチェックされている。あたりまえのことだが、それこそ旧ミリグラムにいたるまで、使う分量と記録される分量とに、誤差があってはならないのだ。進行ガンの痛みを抑えるために麻薬を処方することがあることは、今やだれでも知っているが、その裏で、麻薬の管理に病院がかなりの労力を費やしていることは、意外と知られていない。

実は、こういう破損した麻薬剤は、決して水に流したり、洗い落としたりしてはいけないのだ。では、こぼした液はどうするかといえば、一満も残らずティッシュペーパーにしみ込ませて、そのまま麻薬管理を担当する薬剤師の手を経て厚生省に提出しなければならない。

その後、A美さんはS子さんとともに麻薬管理薬剤師主始末書を提出し、厚生省へ出頭した。予想もしなかった初体験の連続に、A美さんは落としたコンタクトレンなど、もはや考える余裕すらなかったのであった。

-医療

執筆者:

関連記事

no image

2009年のパンデミックH1N1ウイルスの肺炎併発

インフルエンザにかかると、高齢者においては死亡の原因となり得ます。二次性の細菌感染による肺炎が多くを占め、肺炎を合併する割合が高くなります。高齢者は、インフルエンザでなくなられるケースが比較的多いです …

no image

大学病院の専門医が生き残る手段だという発想について

専門医が、大学病院で生き残る手段だという発想が、すでに現状の医療とは違ってきているのではないだろうか。医者はみな専門家になるべく、波々としているが、実際にどれだけ専門医が必要かどうかという調査もなく、 …

no image

人工透析の医者の先生が知っておいたほうがいい求人サービス

人工透析の先生の求人の傾向としては、常勤だけでなく、非常勤のアルバイトの求人などもあり、幅広く見つけることができると思います。全体の求人数としてはあまり多くはありませんが、透析患者の数が増えていること …

no image

女医が結婚を機にアルバイトを探す場合に役立つサービス

女医さんが結婚をし、出産をすると、これまでのように常勤で働けなくなることがよくあります。そこで、常勤で勤務していた病院を離れ、アルバイト勤務ができる病院を探し出します。 子育てをしながら仕事ができる時 …

no image

小児期の分離不安障害は小学生や中学生にも起こる

いつまでも不安を克服できない子どもがいる。大半の子どもは平気で親と離れられるようになるのに、ちょっとでも姿が見えないと、不安にかられて泣き出したりする。 小さな子どもはいつも親のそばを離れず、入園直後 …