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国際法の新たな規範を築くのに必要な三つの要因の全てが出揃っていた

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二〇〇二年九月に、国際法の新たな規範を築くのに必要な三つの要因の全てが出揃っていた。双方の軍事力には歴然とした格差があったので圧勝は間違いなかった。事態がうまく運ばない可能性は常にあった。しかし、少なくとも侵略する側に、そんな心配は無用だった。イラクは無防備であり、きわめて重要な相手で、我々の存在そのものへのさし迫った脅威となっていた。勝者は自らの犯罪など調査しないのであり、だからそうした犯罪についてはほとんど何も知られてはいない。

戦争犯罪と人道に対する罪の運用上の定義は、単純なものだった。第二次世界大戦後の戦争犯罪裁判でも、同じ原則が適用された。インドシナにおけるアメリカの戦争による死者数は、何百万人単位という不確かさのままだ。これはまず例外のない原則である。不都合な事態になれば、調査しなければいい。人道上の問題が生じてもサダム・フセインのせいにすることができた。少なくとも過去の事例を見る限り、証拠は残らなくなる。

都市部の民間人密集地域の破壊は除外された

都市部の民間人密集地域の破壊は除外された。この原則はその後も法廷で適用されてきたが、敗北した敵か軽蔑しても差し支えない相手に対してのみだった。犯罪が犯罪と見なされるのは、それが連合国軍ではなく、敵によって実行された場合だけなのだ。国家安全保障戦略の発表は、イラクが最初の実験台であり、最後ではないことを示す合図だったと、ニューヨーク・タイムズ紙は報じた。イラク侵攻の成功が宣言されると、この戦争を始めた動機の一つが、帝国の壮大な戦略を新しい規範として確立することだったと公式に認められた。

政府のある高官は、我々は一国で行動することも辞さない。必要となれば、先制攻撃によって自衛する権利を行使すると述べた。イラクをペトリ皿微生物培養用として先制攻撃政策の実験が進められた。イラクにおける武力行使は規範を作るためのものであったことに、世界の国々は充分に気づいていると、ハーヴァード大学の中東史学者ロジャー・オーウェンは述べた。

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