ファッション

毛皮のコートが欲しいと思わない人もいる

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一般の消費者の中に、依然として毛皮を欲しがらない人々もいる。「正直言って、周囲でフアーを身につけてる人なんかいないし、これからファーの付いた服を買いそうな人も思い当たらないわ」。コネチカット州スタンフォードで会計士をしているジェイミーが言う。「

オレゴン州ポートランドに住む動物愛護問題のベテラン活動家、エレイン・クロース。「そうやって大衆に思い込ませようとするのがいけないのよ。問題は、みんな移り気だってこと。そんなふうにしたら、過去には毛皮は人気がないから使わないと言ってたデザイナーだって、使うようになっちゃうじゃないの」。

とにかく、私の知り合いって、ダイヤモンドをちりばめたような豪勢な装いには別に興味ない人ばかりなのよ。みんな、ファーとは逆の、シンプルな生地や面白い風合いのものが好きなのフェイク・ファーだって着ないんだから」。影響を受けやすく、いつでも次の最新トレンドに飛び付く用意のできているファッション・ヴイクテイムは、毛皮の復活に心惹かれると同時に、心を痛めてもいた。

自分が毛皮を着るなんて思いも寄らなかったのに

中世スコットランドでは、アナグマやキツネ、アザラシ、カワウソの毛皮がケープやジャケットに広く用いられていたし、一五世紀には、南米先住民のチンチャ族がチンチラの毛皮でローブを作っていた。

それまで自分が毛皮を着るなんて思いも寄らなかったのに、突然、着るべきかという問題に直面してしまった。動物の皮は、古来衣服として用いられてきた。王・女王、皇帝、労働者、聖職者、戦士、政治家、子ども、王族に平民、みんな有史以来毛皮で体を包んできたわけだ。

一九世紀には、中国の満州族の婦人が毛皮の裏の付いたロープを着ていた。一九八〇年代に毛皮人気がピークを迎え、ミンクのフル・レングス・コートやセーブル(クロテン)のジャケット、豪華なフォックスの帽子が新たな消費者階級のしるしとなっている。一九七〇年代の合成繊維時代を経た後では、毛皮は究極の賛沢品に思われたのだ。

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