雑学

関東と関西ではなぜ味付けが違う?

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関東と関西ではなぜ味付けが違う?

関東と関西ではなぜ味付けが違うのだろうか?食べ物の味付けは地方によって違う。とくに関東と関西では、一般に関東は味付けが濃く、関西は薄い傾向がある。これは知っている方は多いと思う。両者のちがいが大きいのは煮物である。関東の根菜は関東口ーム層など、火山灰でできた土地で育つから、筋っぽい。これを美味しく食べるには、皮を厚くむいてしょうゆで味を濃くしたほうがいいのである。

一方、関西は赤土のよく肥えた土地だから、風味のある柔らかい野菜が育つ。そこで、その素材を生かすために薄味にする。また、濃い味・薄い味の傾向が視覚的にはっきりと分かるのはうどんのつゆの色だ。塩辛さはそれほど差はないが、関東は濃いしょうゆ色、反対に関西は薄めの淡い色をしている。もちろんこれには理由がある。関東ではうどんはあまり普及せず、そばが主流だった。そこで、うどんのつゆにもそばつゆを使うようになったのだ。

味付けのちがいを示すエピソード

この味付けの違いを示すエピソードとして、坪内石斎という料理名人の話がある。織田信長が上洛したとき、信長は石斎の料理を一口食べてその味に激怒したという。石斎はそれを聞いて驚嘆した。そして彼は信長が地方から来たことに気付くと、塩味や甘味をきかせて濃い味付けの料理につくり直した。

すると今度は、信長は満足して石斎を褒めた。ただ、京都には変わった考え方がある。薄味料理こそインテリの食べるものという風潮が根強くあるのだ(もちろん全ての人がそうではないが)。この考え方がなぜうまれたのかというと、田畑を耕している人々は肉体労働で汗を流し塩分の流出が激しいので塩味を好み、都会人は頭脳労働者が多いため塩分をあまり取る必要がないので薄味だという発想があるからだ。先に紹介した話でも、石斎は信長の褒め言葉を聞いて、濃い口が好きな信長は田舎者だと密かに冷笑したという。

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