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医療

医療ミスの鑑定は有能な医師の存在なしには成り立たない

投稿日:2015年10月2日 更新日:

さまざまな医療ミス事件の報道があったことを契機に、二〇〇〇年に厚生省が診療関連死を警察に届け出るように指導を行った。それによって医療者から警察の届け出が急増したのだが、それに伴って刑事立件が急増した。

二〇〇五年について見ると、届け出一七七件に対して、九一件が刑事立件されている。事故調ができるとさらに届け出が増え、立件が増えることになるのは間違いないだろう。

刑事罰がからむと、医師は過失をより認めたがらなくなるだろうし、過失がなければ補償が得られないということならば、その後の患者さんやその患者さんの家族の生活に大きな支障が出ることになりかねない。

医療ミスでもないのに、患者さんが亡くなったことに感情的になっている患者さんの家族が訴えた際に、事故調に報告がいっていないと処罰の対象になりかねない。これは大変なことである。

刑事罰は、一部の患者さんにとっては、医者をとっちめてやった感じになるかもしれないが、本当に意味があるのは民事訴訟で、患者さんが納得できる賠償が得られることだろう。とくに後遺障害が出た場合は、医師の過失があろうがなかろうが、金銭的補償の意味は大きい。

医療ミスの鑑定は

マンパワーの問題だってクリアされていない。医療ミスの鑑定は、やはり有能な医師の存在なしには成り立たない。診療関連死を全例ということであれば、相当な数で、しかも専従の鑑定医が必要だ。そうでなくても医師不足が問題になっている地方で、このようなことが可能であるとは思えない。

また、事故調案が出てから、臨床研究まで妻縮することになった。東大医科研の上昌広准教授の報告では、二〇〇七年から日本における副作用や合併症の症例報告が激減している。

自分がかかわったことを告白して、やぶへびになりたくないという医師の心理が働いているのだろう。原因究明のためにつくるという触れ込みになっているが、やはり逆効果になっている。これはあまりよくないと思う。

スタッフ不足のなか、いい加減な鑑定機関になるのであれば、現場の医師を不安にするだけの、厚生労働省の単なる天下り機関になるだけだ。単に厚生労働省の役人が、社保庁がつぶれることを見越して天下り機関をつくったと見ている。

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