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犬と民間信仰に関する言い伝え

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民間信仰と犬に関する言い伝えの中には、あまりにも一般に広く浸透していて、特定の宗教に区分しがたいものもある。犬の遠吹えは死の前兆だとされることが多い。犬を死と結びつける話はたくさんある。悪魔と守護天使が死にかけている人の魂を奪い合って争うのを見て飼い犬が暗き続ける、というメキシコに伝わる話から、命を落とした哀れな者の魂を取りに、猟犬の一群を従えて馬にまたがった亡霊が現れるというウェールズの荒野の狩人の話まで。

ケンタッキーで兵役についていたとき、私はリラおばさんと呼ばれていた年寄りから、犬が続けて二度遠映えをすれば男が死に、三度遠映えをすれば女が死ぬ前ぶれだと聞かされた。犬は死ぬ人がいるほうを向いて映えるんです。私の父は、犬がこちらに背を向けて遠映えをするのは幸運のいるいだと言っていました、と彼女は言った。ユダヤ教、キリスト教、イスラム教、ヒンズー教のいずれもが、犬には死の訪れを感じとる力があるとしている。

犬に対する宗教的な見解

犬に対する宗教的な見解には肯定的なものも否定的なものもあり、ひとつの宗教の中で両方の見方が混じり合うこともある。しかし、基本的に一致しているのは、犬には知能、判断力、意識があるという点である。犬の知能、意識、思考能力の性質と限界という、まさに客観的な科学的命題に解答を出すにあたって、ふたつの対立陣営が生まれたようである。また動物の内心には人間のそれと類似した特質があり、ただ鋭さや強さだけがちがう、という点がある。

心の働きに関する人間と動物のちがいは量的なものであり、質的なものではないということ。また、犬に魂があるか否かという議論では、心理学者、生物学者その他、犬の行動に関心をもつ人々の意見は真二つに分かれる。日本での調査結果によれば、ひとりも欠けることなく、獣医師の全員が犬に魂と死後の世界の存在を認めたといわれている。日本文化は仏教と神道の伝統に強い影響を受けており、魂について西洋の宗教よりも自由に捉え、生あるものすべてに、ある種の意識や神性を認める傾向があるらしい。

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