コミュニケーション

人を感動させる話はできるのか

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人を感動させる話はできるのか。人の話に素直に感動し、人の不幸に涙を流す人だと、その心は同じですから、人の涙をさそう話ができるはずです。湯ききった冷淡な心からは、うるおいのある話になりようがありません。

あなたは人の話に感動することがありますか。ほんとうにそうだとしたら、あなたも人を感動させる話ができると考えています。心の輝きが話し手の輝きになり、相手の心に響く力になるものだと、長い話力運動の中で実感してきました。人を感動させる話は、輝きです。

よく「声が悪いので上手に話せない」などということを聴きます。そのために悩んでいる人も現実にはいます。たしかに、生まれつき恵まれた音声の人もいます。響く音声で聴き手が聴こうとして一生懸命努力しなくても、一つ一つのことばが鮮明で、遠くまでとどくという恵まれた人もいます。

お若い女性の方で清純な美しさ、魂のリズムを感ずることがよくあります。あなたも例外なく、そのような魅力あふれる自然の子なのです。人を感動させる話は、声の質でも、話し方でもありません。

あなたは我流で今日ここまできたのかもしれません。当り前のことですが、話し上手は最初から上手だったわけではないのです。学習する前は、みんな我流だったはずです。

人を感動させる琴線にふれる魂のリズム

「美は瞬間的な解脱である」ということばがあります。「解脱とは、うれいのない心境」ということですから、恐れ多くてうかつには使えないことばではあります。そのような瞬間、人は稲妻のような輝きに無言で頭をたれるのです。

それは年齢的に若いとか、社会的なキャリアの問題ではありません。人が自然から与えられた仏心とでもいおうか、純粋な心から発するものであろうと思っています。

話すときには、心の琴線にふれる魂のリズムがあります。それが聴き手を感動させるのです。人を感動させる話は魂のリズムです。温かみを感じさせ、人を感動させるのは発声以前の問題です。心から話すときは他の一切のことを忘れます。そして、人を感動させるのです。

透らない声、にごった声など、聴き手がことばを聴きわけるのに苦労する話につき合うのはとても疲れるものです。人それぞれ、声には好き嫌いもあります。しかし、これらは物理的な震動としての音の質に関することなのです。

人を感動させる話は、声の質などではないのです。

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