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心理学

悲劇のヒロインの演じる女性

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彼女は社長のプロモーションによって、短時日でコマーシャルに登場し、いくつかのコマーシャルでヒットを飛ばし、それほど上手ではなかったが、なんとか歌もこなすようになり、わずか一年の間にかなりのスターになってしまった。

たまたま会社の受付に芸能関係の社長さんが訪ねた。そこでみそめられ、その芸能事務所の専属タレントになってほしいと熱心に口説かれた。彼女は、自分の魅力を大いに発揮するよいチャンスと考えた。タレントとしての素質があると見抜いた社長も郷限であった。

もとの会社の人々も、「ああ、あの人は静かにOLをやってるより、タレントのほうがずっと性に合っている」と言う。たしかに彼女の演技型パーソナリテイは、芸能界のほうがその適性をびったり発揮するように見えた。

しかし、この順調さはそれ以上続かなかった。M子さんが妻子あるタレントのX氏と熱烈な恋愛関係に陥ってしまった。だが、とてもつき合い切れないという気持ちになった。何事も大げさで激しく、つねに自分の魅力や自分の演技にX氏が感嘆し、感動してくれていないと気がすまない。

彼女にすっかり夢中になったX氏は

彼女にすっかり夢中になったX氏は、彼女と一緒に暮らしたい、妻子と別れて結婚したいと熱望し、とうとう同棲することになったのだが、同棲して一カ月もしないうちに、すっかりお手上げになった。そして、X氏の関心をいっも自分に引きつけていたい。別々に暮らして、時々デートする程度だったらよかったのだが、一緒に暮らすようになって、毎日のように彼女の演技の相手をさせられるうちに、次第に彼はしらけてしまった。

話をかけ、「あなたがそばにいないと、私はとてもこれ以上生きていい」と、今度は急に悲劇のヒロインを演じはじめた。そうやって電話の中で演技をいるうちに、彼女の気持ちは高ぶり、本当に死を願う衝動に取りつかれ、彼と電話しながら、「私はいまからあの世に行くわ。天国で結ばれましょう」と言って手首を切った。何度か激しい争いの末とうとう同棲先から妻のもとに戻ってしまった。

幸い、動脈は外れていたのでさほどの出血はなかった。むしろ、何度も何度もナイフで切った傷口が痛々しいという程度だったが、X氏にしてみると、電話の向こう側で手首を切って倒れたという状況に驚いて、電話で救急車を呼び、自分も駆けつけた。彼が駆けつけ、病院でかたく手を握り合ったとき、二人は「愛は永遠」を身をもって味わったのだった。

-心理学

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