フタバスズキリュウという恐竜は
フタバスズキリュウという恐竜は日本の高校生が見つけたのをご存知だろうか。恐竜の時代といわれた中生代、日本列島にも恐竜がいた。
それが最初にわかったのは、一九六八年のフタバスズキリュウの発見である。フタバスズキリュウを発見したのは、なんと化石マニアの高校生だった。
当時、高校二年だった鈴木直さん
当時、高校二年だった鈴木直さんが、福島県いわき市大久町の大久川左岸で化石の採集をしていた時に見つけたのである。
化石探しは岩をハンマーで割っておこなう。割ってみないことには、化石が入っているかどうかわからないことが多い。
大きな岩を割りはじめると
彼が川のなかにあった大きな岩を割りはじめると、筋のようなものがみえた。
最初、それをシダのような植物の化石ではないかとおもったが、割ってビックリ。首長竜の化石だったのである。
幸運なことに
しかも幸運なことに、化石は頸椎と尾椎をのぞいて、主な骨格はすべて残されていた。これは世界的な大発見だったのである。
このあたり一帯はかつては大陸の一部だったが、中生代白亜紀後期の約八千万年前、海水が入りこんで遠浅の海になった。
化石がみつかったのは
その頃、堆積した地層は、古い順から足沢層、笠松層、玉山層と呼ばれているが、フタバスズキリュウの化石がみつかったのは、このうちの玉山層である。
フタバスズキリュウは、学名をウェルジオサウルス・スズキイという。
フタバスズキリュウなどの首長竜の仲間は
厳密には、フタバスズキリュウなどの首長竜の仲間は、恐竜と同じ時代に生きた大型海生爬虫類であり、恐竜とは別とされている。
一般的には首長竜は、恐竜と呼ばれるので、フタバスズキリュウを恐竜と呼んでも差し支えないだろう。
フタバスズキリュウは身体から
フタバスズキリュウは身体から横方向にヒレ状の脚が出ているため、恐竜とは別とされているよう。
発見された頭骨は目と鼻の間隔が他の首長竜より離れており、新種の首長竜であることが判明しました。
首長竜には、エラスモサウルスやフタバサウルス(フタバスズキリュウ)といった首の長い種類から、クロノサウルスのように首の短い種類まで姿は多種多様でした。