雑学

不思議の国のアリスはマザー・グースのパロディ!?

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当時、高校二年だった鈴木直さん

不思議の国のアリスはマザー・グースのパロディ!?

不思議の国のアリスはマザー・グースのパロディ!?ルイス・キャロルの名作童話、不思議の国のアリスと、その続編、鏡の国のアリス。この二編の童話には、じつはマザー・グースのパロディがあちこちにみられる。まず、不思議の国のアリスでは、トランプのハートの女王、ハートの王様、ハートのジャックが登場するが、これらはマザーグースのハートのクイーンの登場人物たちだ。

そして物語も、ハートのクィーンを下敷きとして進んでいく。ハートの女王主催の大音楽会で、気ちがい帽子屋が歌を披露する場面があるが、この歌も、マザーグースのパロディ。ジェーン・テイラーの書いた、キラキラ星をもとにしたものである。鏡の国のアリスでは、首もウェストもないタマゴのような姿のハンプティ・ダンプティが登場し、塀の上からアリスにへりくつをこねるが、塀のうえから落ちると割れてしまう。

マザー・グースのハンプティ・ダンプティから取ったもの

これもマザー・グースのハンプティ・ダンプティから取ったものだ。マザー-グースのハンプティ・ダンプティは、ナゾナゾ歌。そのなかに登場するハンプティ.ダンプティは、タマゴ男ではなくタマゴそのものだ。このほか、アリスを桑の木のまわりでの遊びにまきこむ、トゥイードウルダムとトゥイードウルディー、王冠をかけて争うライオンとユニコーンなども、マザー・グースからとっているのである。

マザー・グースの数々の童謡はイギリスではよく知られており、アリス自身も知っていて、これらの登場人物たちに対応する。だから、マザー・グースを知っていたほうが、アリスの世界をより深く楽しむことができるだろう。

あはれとをかし

平安時代の二大女流作家、紫式部と清少納言。同じ時代の宮廷に出仕し、紫式部は中宮・彰子、清少納言は中宮・定子と、別の主人に仕えて、才能を競いあったライバルである。それだけに、紫式部の代表作、源氏物語と、清少納言の代表作、枕草子はよく比較対照される。そんな比較の一つに、あはれとをかしがある。源氏物語はあはれ、枕草子はをかしの文学とよくいわれているのである。

可愛そうの意味に用いられるが

あわれは、現在ではもっぱら、可愛そうの意味に用いられるが、当時はもっと広い意味があり、悲しいときでもうれしいときでも、さまざまな場合に用いられた。もう一方のをかしは、枕草子に四二二回用いられている。源氏物語でも五三四回でてくるが、長さの差を考えると、枕草子のほうがはるかに多用されている。

このをかしは、当時も現代と同じおかしいの意味でも用いられたが、情趣が深いという意味のほうが多い。そうしてみると、あはれとをかしは似ているように思えるが、どこがちがうのだろうか?

あはれは、ものにふれて心が感じてでる嘆息の声からでた言葉で、胸中からわきあがる感動をあらわしている。これに対して、をかしは明るくさっぱりした感情で、ものを客観的に、知的にみる。

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