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動物に魂はあるのかという問題

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動物に魂があるとする見方は、多くの問題を引き起こした。愛犬(あるいは愛猫)が天国に行くことは認められても、ウシ、ブタ、ハエ、クモまでが最後の審判を受けるというのは、教会の教義の枠をはずれていた。犬は毛皮を着た人間ではない。その本性を無視すれば、彼らを傷つけることになる。深刻な問題は、教会が動物にわずかでも心の働きを認めれば、彼らには精神や魂をも含むすべてがそなわっていると認めざるをえなくなることであった。

そしてもし動物に魂があるとするなら、彼らにもまた死後の世界が待っており、天国にも行ける。動物の知能に関する問題に目を向けたとき、キリスト教の権威者たちは動物に知能と意識を認める考え方を再検討し始めていた。この考え方はアリストテレス時代から容認され、聖アウグスティヌスの時代にも支持されていたが、いまやいささかの問題が生じるようになった。動物に魂の存在を認めれば、倫理的な問題も次々と派生してくる。

洗礼を受けさせるべきかどうか

動物を食べるために殺し、彼らの自由意思を無視して苦役を強制することの是非、彼らを教会に行かせ、洗礼を受けさせるべきかどうか、といった問題である。これは哲学でも神学でも混乱を招くにちがいない。また、たくさんの魂が天国に送られては、天国があふれてしまう。また死後の世界がそのようでは、この世で人々が徳をかされ、まっすくな狭い道を歩み続ければ極楽が待っているという約束も魅力が裸せてしまう。

重要な点は、デカルトの時代には教会が学問研究の全般にわたって影響力をもっていたことである。その権力は絶大で、教会の意に添わない思想は弾圧され、教義に逆らう者には厳しい制裁が加えられた。整合性をもたせるために、動物から心の働きのひとつが削除されると、同時にすべての働きも抹殺されてしまった。当時の学者たちは、この圧力に屈伏し、動物に魂があるという可能性は否定せざるをえなかった。天国の人口過剰を防ぎ、地上の哲学的混乱を避けるため、動物に魂の可能性が否定されたことから、動物の知能、感情、意識、その他あらゆる心の働きが否定されることになったという。

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