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コミュニケーション

美という言葉で表現できないものをあざやかに語る

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ある著書の中で、次のようなことを書いています。もう五十年以上も描きつづけ、高い評価を受けている洋画家のお宅にインタビューにうかがったときのことだ。

学生時代優秀だったという方々の中に、「勘違い」がまま見られる。「オイオイ、そんないい方は失礼だよ」といいかけて、ことばをのんだ。このいい方のどこがどういけないのかを説明するのはとても難しい。どう説明すればいいだろうか。

入局してまだ二年めの若い女性デイレクターが、次の撮影をさせていただく作品を選びながら「先生、この作品は女性の顔の表情も結構ですし、衣装もなかなかよく描けていると思います」と、実に堂々とのたまわったのである。ギョッとした私は、思わず先生の顔色をうかがった。

先生も絶句なさっているのか、ポーカーフェイスを装っておられる。この女性は美術を専門に勉強していて、大学でも成績優秀だったとか。

「美」という、本来はことばで表現できないものを、彼女はあざやかに、ことばで語らせる。その作家もふだん語ったことがないであろうと思われる、その人の深いもの、哲学、極限のことばを引き出すという特殊な才能を彼女はもっているようです。

彼女のことばの表面的な意味だけみれば、

彼女のことばの表面的な意味だけみれば、たしかに作品の賛辞になっている。「絵の道」は、食べられるようになるかどうかもわからないけれど、それでも描かずにいられないから描く、という覚悟をもった人だけが進む道だ。

ひたすら描きつづけた画家の人生への思いを深めたとき、自らその人への里長敬の念のようなものが湧いてくるはずだ。山根さんのことばに一つも加えることがなく、一般的に解釈されている好かれるということばより、もっと奥深いもの、哲学に強い感銘を受けた。

二十代の彼女がまだ生まれる前から、画家は雨の日も風の日も俺むことなく絵を描きつづけ、一筋の道を歩んできたのだ(最近そんな画家ばかりではないけれど、この方の場合はそうだった)。その人が思いをこめて描いた作品を軽々しく論評するのは失礼ではないかと思う。

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