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心理学

求愛戦略を区別、評価する心の仕組み

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わたしたち人間のとびきり上等な精神的、肉体的能力が進化するとともに、求愛戦略を区別、評価する「心の仕組み」、いわば「性選択装置」が誕生したのではないかと考えた。そこから祖先たちは、求愛のシグナルを区別、記憶、判断する才能を進化させただけでなく、言語能力、砂に描かれた芸術的な絵、カリスマ的な雄弁術、高い倫理感など、芽生えはじめた人間の才能の多くを好む心を発展させていった。

人間の脳内で、披露する側の才能が進化するのなら、選ぶ側の脳内でもその才能を評価するメカニズムが同時に進化しなければおかしい。でなければ、数々の求愛シグナルを区別し、そのうちのどれかに惹きつけられ、特定の交配相手を選ぶことなどできないのだから。

ミラーは、才能を選ぶ側が、なにをもとに特定の求愛戦略を選んでいるのかについては、なんら具体的な説明はしていない。それは脳内にあるなにか「大きな快楽メーター」のようなもので、エンドルフィン(脳の天然鎮痛剤)がかかわっているらしい、と述べるにとどめている。

愛するものと床をともにするために

祖先が複雑な言語能力やその他の驚くべき才能を駆使して交配相手を勝ち取るようになったのは、いつ、どこで、どうしてなのか?チンパンジーは、愛するものと床をともにするために、詩を玲唱したり、ギターで音楽を奏でたりする必要はない。

人間の無数の特別な才能と、数あるなかからひとりの相手に強く惹きつけられるための脳内回路ー恋愛が進化するようになったきっかけは、なんだろうイギリスの詩人ドライデンの言葉を拝借すれば、なにもかも、「高貴なる野蛮人が森を駆けまわっていたころ」にはじまったのである。

選ぶ側が特定の相手を選び、熱心に追い求め、繁殖という名の賞品を得るために、求愛の時間とエネルギーを注ぐことができるようになった。快楽メーターこそが、恋愛を生みだす脳内回路ではないかと思う。おもに脳の尾状核とその他の報酬経路をめぐるドーパミン・ネットワークによって調整されている回路。太古の男女が数々の交配機会を重ね、選んでいるうちに、動物同士を惹きつける原始的な脳内回路が人間の恋愛へと進化していった。

-心理学

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